遺骨を自宅保管する方法
遺骨を身近に置いて故人を弔う方法である手元供養と言いますが
法律的に大丈夫?また遺骨にカビ、虫がわくって本当なの?
そんな疑問や遺骨を自宅で保管する方法まで紹介していきます!
遺骨の自宅保管は違法か?
じつは、墓地・埋葬に関する法律には「必ずお墓に埋葬すること」と書いていません。
仏壇、遺骨、お墓などを引き継ぐ祭祀継承者(さいしけいしょうしゃ)が故人を弔うために遺骨を自宅に置くことは認めているので法律上、問題ありません。
仏壇に遺骨ってダメなの?
本来、遺骨を「仏壇に置く」ことはしません。
「お寺の本堂」として見立てた仏壇は、遺骨の置く場所ではなく、「仏様を祀る場所」なのです。
また、仏教では「執着すること」は良くないと言われ、いつまでも遺骨を持つことも好ましくないという解釈もあるようです。
とは言え、今では一般的なのでご安心ください。。
遺骨はカビが大敵です
いざ、骨壺を開けたら「カビだらけ!」ということも、ごく稀にあります。
800~1200度で焼かれた遺骨は、ほぼ無菌状態なのでカビの栄養源もなく、発生率も低いですが、短期間でも環境によって発生する可能性もあります。
カビの原因は、骨壺の中と外気の温度差で結露して遺骨は徐々に湿気を帯びてきます。湿気を吸収する木製の骨箱も効果は期待できません。
その湿った遺骨に細菌やカビの胞子が付着すると、いつかカビが繁殖してくるのです。なので骨壺をむやみに開けたり、素手で遺骨を触わらないでください。
一度発生したカビはもう一回焼くしかありません。
遺骨保管に最適な場所
最近のマンションや戸建住宅は、以下が最適な保管場所となります。
保管に適した環境
・直射日光が当たらない
・暗めで風通しがよい
・昼夜の気温差が少ない部屋
・モノの出し入れが多い押入れ
・台所、風呂場など水回り付近はダメ
遺骨を放置しておくと「虫がわく」と言う人がいるみたいですが、今のところ弊社でお預かりした遺骨に虫がいたことはありません。
きっと「早くお墓に入れないと故人に申し訳ないよ」と心配される方の言い回しかもしれませんね。
不安であれば骨壺のフタをラップやテープで巻き密閉すると良いでしょう。
※)「火葬・埋葬許可書」といった書類は、お墓を買う時、散骨を依頼する時に必要になるので、骨箱に入れて保管しておいてください。
遺骨が変色!大丈夫なの?
遺骨が部分的にピンク、青、ムラサキ、緑の色が付いていることがあります。
これらの色は火葬された時に体内に含まれている色々な成分の化学反応と考えられています。劣化や腐敗、臭ういもなく、保管自体に影響はありませんのでご安心ください。
一説によると火葬する時に添えた花の色素が付着した、または故人が服用していた薬の影響とも言われていますが真実なのかは分かりません。
いずれにしても特に問題なく、色の付いたまま保管をされても大丈夫です。
分骨は成仏できないの?
分骨とは遺骨を2か所以上に分けることです。たとえば、家族の各家庭で保管、または散骨後に手元供養として残せば分骨ということになります。
分骨は「遺骨をバラバラにする」と連想してしまうことから分骨は良くない、成仏できないと勘違いされるかもしれません。
ですが仏教では本山寺院に分骨をしたり、関西地方では収骨方法の違いから火葬後は遺骨の一部(部分収骨)しか持ち帰らないので最初から分骨という事になります。(関東では遺骨全量を持ち帰ります。)
また、お釈迦様の遺骨も何万もの寺院に分骨されていますので、分骨は決して悪いことではありません。
自宅の遺骨を手放すタイミング
ずっと保管していた遺骨も最後は手放す時が来るかもしれません。
49日後、故人の命日などの節目に故人への気持ちに整理がついたら、お墓へ納骨、散骨をすると良いでしょう。
東京湾の散骨なら、格安のコチラがおすすめです。
遺骨を少し残して散骨する方法
遺骨をぜんぶ散骨するのは偲びないと感じる方には、遺骨を少し残すせば。散骨後に手元供養で故人を身近に感じる事ができます。殺菌と真空パックされた粉骨(遺骨を2㎜以下にパウダー化)は清潔で長期保存が可能です。平安堂店長も自宅で家族の粉骨をミニ骨壺に入れて毎日手を合わせています。
お墓の遺骨を自宅保管する方法
遺骨を取出す手続き
お墓から遺骨を取り出す場合、「自宅で一時保管」として墓地のある地域役場で手続きを行います。国や自治体の管理上、誰が何処で遺骨を保管しているか把握するための手続きなので一時保管とは言っても実際は長期保管が可能です。役所から「将来、お墓に納めてくださいよ!」と言われる事はありません。
遺骨を乾燥させる
お墓に入っていた遺骨はカビや雑菌が繁殖している可能性が高いです。そのような状態で家に置くのは気が引けますよね。
自分でできる対策としては遺骨は天日干しをするか、市販されているガスバーナーを使ってもう一度燃焼する方法があります。もし抵抗があったり、面倒であれば高熱乾燥機を持っている粉骨業者に依頼したほうが賢明でしょう。粉骨を依頼すれば乾燥処理もしてくれて遺骨のボリュームも少なくなります。サラサラに綺麗になった粉骨は小さい骨壺に移し替えることができます。
新しいお墓に引越し(改葬)するため一時的な自宅に持ち帰るだけなら、骨壺はそのままの状態でもOKで気にされる必要はないかもしれません。
「自宅に遺骨」は人に気をつかう
骨箱は関東は8寸、関西は5寸ほどと高さ10~30㎝程の存在感から、小さいお子様は怖がりますし、家族は何とかして欲しい!と感じているかもしれません。また来客の時もちょっと気まずいですよね。なので家族や来客への配慮も大事なことになります。
最近では重厚な仏壇ではなく、納骨タイプの仏壇やミニ仏壇が手元供養として人気です。オシャレで小さくした手元供養なら来客の時も安心ですよね。
最近では遺骨の一部を形見として携帯できるペンダントなどのアクセサリーは女性に人気です。人工ダイヤモンドにするお金持ちもいるみたいです。
以上、遺骨の自宅保管の方法をご紹介しました!