遺骨を処分する方法
今回は「遺骨の処分方法」について解説していきます。
仏教の世界では人は死んだら魂は浄土へいき、魂の抜けた遺骨は抜け殻のようなものとも言われています。
とは言っても、遺骨をむやみに捨てるわけにはいきません。
遺骨を捨てるのは違法?
遺骨を捨てたり放置すると遺棄罪や墓地、埋葬等に関する法律に触れて逮捕されることがあります。
- ・コインロッカーに妻の遺骨を置き去り!夫を逮捕
- ・お寺に遺骨を放置。死体遺棄の疑いで女を書類送検
- ・妻の遺骨をスーパーのトイレに流した夫が死体遺棄容疑
ここ5年で400件以上も警察へ遺骨に関する届け出があったことから、NHKテレビでも「あなたの遺骨はどこへ⁉ 広がる新たな処分」といった番組があるほど問題になりました。
違法と知らずに「うっかり捨てた」が通用しませんので、そこは正しく供養することが大事です。
【目次】
・0円・自分で散骨をする
・2万円・散骨代行に頼む
・3.6万円・樹木葬で埋葬
・10~30万円・乗船型散骨にする
・20万円・永代供養墓に納骨
・遺骨を持ち帰らない
自分で遺骨を処分する
●自分で散骨をすれば0円
費用0円で散骨をするには遺骨と判断できないよう、まずはパウダー状の粉骨にする必要があります。
自分でパウダー化する方法
1)遺骨を布袋に入れ、ハンマーで粉砕
2)すり鉢、ミキサーに移しパウダー化
3)粉骨を容器に入れて完了
私も自分で粉骨した経験ありますが、この作業は2時間もかかり精神的・体力的にツラいです。
なので粉骨だけは専門業者に頼んで、あとは自分で散骨するだけです。
粉骨だけ1.2万円⇒粉骨コース
18,000円で散骨代行に頼む
●代行業者に全部おまかせ!
散骨代行業者に頼むのが簡単で安く済むと思います。
3~5万円が平均費用ですが、処分なのでもっと安く済む1,8万円のプランがおすすめです。
格安散骨をくわしく⇒東京湾・散骨コース
樹木葬をえらぶ
●樹木葬で供養する
経済的にお墓はむずかしいけど「せめて埋葬はしてあげたい」という方は、樹木葬をオススメします。
地域によっては格安な樹木葬もあり、都民の方なら東京都立・小平霊園の樹林葬という選択もあります。
こちらの樹木葬は年1回の抽選となるので事前に粉骨にしておくと良いかもしれません。
もしも抽選に外れても粉骨にしておけば自分で散骨ができます。
乗船型散骨をえらぶ
●遺族が乗船する散骨は2タイプ
お金に余裕があり、遺族の手で散骨したい方は、
10~30万円で乗船型の散骨がよいでしょう。
1)合同散骨
2)個別散骨
の2種類があり、人数、オプションにより値段は異なりますが、およその相場は以下の通りです。
1)合同散骨なら10~20万円程度
合同散骨は他の遺族2~4組と乗船して合同で散骨をします。
粉骨、献花、写真撮影などサービス込み、出航場所で集合します。
乗り合いの合同散骨タイプのため、散骨日は指定できませんが安くセレモニー散骨が行えます。
2)個別散骨だと15~30万円程度
個別散骨は遺族のみのボート貸切りタイプです。
合同散骨と違ってこちらは散骨日の指定が可能、そして身内だけで散骨できるのが良い点です。
どちらも天候や運航状況により散骨日の延期や中止をするリスクがあります。
また港までの交通費や宿泊費は別途かかります。
これら乗船セレモニーは「処分」と言うより故人を弔うための葬送ですね。
20万円・永代供養墓に納骨
●永代供養墓は20万円~
永代供養墓とは合同墓のことです。個人墓と比較すると安い料金ですが、納骨料が発生するなど思った当初より総額が高くなる可能性もあるのでご注意ください。
この永代供養墓は近年、全国のお寺や民営霊園に続々と新設されているので自宅に近いお墓が選べるメリットがあります。
しかし、他人の遺骨と混ざり合うので家族から理解が得られない、後から故人だけの遺骨が取り出せないのがデメリットです。
いらない遺骨は受取らない、焼き切り
●遺骨を引取らなければ0円
これから火葬という人は、火葬場で遺骨を「引取らない」という選択もあります。
地域にもよりますが「遺骨は不要」と申し出れば火葬直後に限り、遺骨を引き取ってもらえる火葬場もあります。
関東では遺骨全部を骨壺に納める「全量収骨」が一般的なので、ほとんどの火葬場で引き取ってもらえません。
対して、遺骨の一部しか骨壺に納めない「部分収骨」が主流である関西では遺骨全部を引き取ってくれる事もあるようです。
また遺骨の「焼き切り」といって遺灰が残らない程の高熱で燃やし尽くす方法もありますが、火力の強い焼却設備をもつ火葬場が非常に少ない為、事前に火葬場に確認する必要があります。
以上、遺骨の処分方法をご紹介してきました。