生前予約で大事なポイント
若くて元気な時は思いもしなかったが多くの方が人生の後半に差し掛かり高齢なってくると自分の人生の締めくくりを考えるようになります。また人づてや同窓会などで古い友人や身近な人が亡くなった事を知ると死がより現実味を帯びてきます。
最近よく聞く「終活」とは来たる自分の死に対して最後まで自分らしい人生を送るための準備のことです。悔いのないように趣味を全うしたい、生涯を通じて感じ得た思いを伝えたい、想い出の場所を再訪したいといった人生の課題を解決していく目標にもなります。そして終活では3つの大事なポイントがあります。
エンディングノートを書く
これからの自分の人生に対して目的や思いを家族に伝たえるのに口頭だけで済ますのではなくエンディングノートでしっかりと書く事が重要です。
そして書く事で一層老後の目的が明確になり家族と意思疎通を図れます。
ですから終活の第一歩はエンディングノートの作成から始めてください。エンディングノートには自分史、これからの生き方、健康状態、医療、介護、葬儀やお墓についての希望などを書いておきます。例えば、実行したい事や生き方の宣言、病気やケガした時の対応方法、介護方法の希望などです。エンディングノートと遺言書との違いですが遺言書は財産の処分方法など法的効力がある内容のものに限られます。
残された時間を充実させる
残り少ない人生の後半は好きな事をして過ごしたいですよね。エンディングノートにも書いた生き方を実行すれば日々充実した人生が送れます。趣味や芸術を嗜む、野菜や花など育てて季節を感じたり、温泉巡りなど楽しむ等、沢山あるはずです。
「今までこれといった趣味がないの」「何をしていいか分からない」という方は生前整理をしてみるのも良いかもしれません。生前整理とは自分が生きている間に身辺の整理をすることです。死後、家族が遺品整理で困らないように不要な物の選別、重要な手続きを済ませておくことです。家の中を整理しているうちに忘れていた趣味や好きだった事を思い出すかもしれません。懐かしい写真や手紙を発見する楽しみもあります。たとえ懐かしいものが見つからなくても徐々に片付いていく過程を楽しめればスッキリとした家で老後生活を送れるでしょう。
資産を見直す
今の資産・財産の洗出し、相続の準備・手配をします。残された家族・親せきが相続で揉めないように遺言書で遺産相続を明確化することです。通帳、カード、証書、株券などの書類関係や印鑑との整合性も必要です。遺言信託サービスを利用するのも手です。また最近ではデジタル遺品の問題があります。
パソコンやデジカメに記録されている写真やデータもデジタルの遺品という扱いになるのです。パソコン上にパスワードで管理されているネットショップのポイントや金融機関の口座資産も含まれています。死後パソコンのセキュリティによりデータが見られないという事が無いように利用会社や弁護士などのプロに相談すると良いでしょう。
自分のお墓や葬儀を考えておく
この世に残した家族や子供へ財産を残してあげたい、またお墓の維持や葬儀代の負担もかけさせたくないと思う方も多いのではないでしょうか?葬儀費用は100万円以上が当たり前でしたが今では充実した内容で安価な葬式も選べますし、20万円程度で葬儀を行わないで火葬だけする直葬を希望しておけば、老後資金の確保や家族の経済負担の軽減にもなります。散骨や樹木葬の自然葬なら家族にお墓の負担がありませんので生前予約をしておけば安心です。